引き継ぎ式とは②

 こんにちは。

 大阪事業承継パートナーズ コンサルタントの岡本です。

 

 先日、引き継ぎ式とは?についてお話しさせて頂きました。

 本日は、引き継ぎ式の第二弾として、「引き継ぎ式開催のメリット」を掘り下げ、記事にしたいと思います。

 

 本日もお付き合いよろしくお願いいたします。

 

 

 

【引き継ぎ式開催のメリット】

 引き継ぎ式開催のメリットは、会社によって様々です。

 また、どの様な引き継ぎ式をデザインするかによってもメリットの方向性が変わってきます。

 ここでは、5つのメリットに触れたいと思います。

 

①経営者の気持ちに区切りをつける

②後継者の決意を強くする

③取引先等、関係者の不安が解消される

④後継者の社内外での受け入れがスムーズになる

⑤社内が一丸になり、業績がUPする

 

 

①経営者の気持ちに区切りをつける

②後継者の決意を強くする

 こちらの2つは、結婚式と同じような趣旨となります。(?な方は前回の記事をご覧ください。)

 引き継ぎ式を開催する時期には、既に経営者は後継者に会社を託すという、気持ちの整理はついているでしょう。また、後継者の決意も固まっているかと思います。

 とはいうものの、経営者はどこか寂しい気持ち、後継者は不安な気持ちが残っていることもあると思います。

 そのような場合には、引き継ぎ式を開催し、従業員や会社関係者に改めて自身の気持ちを表明することにより、迷いを払拭する事ができます。

 引き継ぎ式開催後には、経営者はすがすがしい気持ちとなり、後継者はより意欲を持って会社経営に取り組めるのではないと思います。

 

③後継者の社内外での受け入れがスムーズになる

 引き継ぎ式では、経営者から後継者を、直接、社内外に紹介することができます。

 引き継ぎ式を開催しない場合、従業員や会社関係者は、メール等で新代表就任の通知文書が送付されてきたり、挨拶状で知ることになるでしょう。

 

 経営者が直接、正式な場で後継者を紹介することは、従業員や会社関係者も納得のいくものとなりやすいです。

 たとえば、経営陣と現場の接触が少ない会社などでは、顔も人柄も知らない人が後継者になる可能性もあります。そのような後継者を、会社の代表として受け入れることに違和感を抱く従業員や会社関係者もいるかもしれません。

 後継者は代表として会社の未来を担っていきます。従業員や会社関係者とよい関係を築き、会社を繁栄させていかなければなりません。

 その際、彼らの協力を得られなければ、どれだけ優秀な後継者だとしても経営を安定させることは難しいでしょう。

 

 引き継ぎ式を開催し、経営者が自信をもって後継者を紹介する、直接顔を合わせてコミュニケーションが取れるということは、想像よりも大きな利益を生み出します。

 経営者はまず、後継者がスムーズに全員の中に溶け込めるよう働きかけましょう。

 その手助けが引き継ぎ式には可能です。従業員も会社関係者も安心して後継者を受け入れられるでしょう。

 

 

④取引先等、関係者の不安が解消される

 長らく会社のトップを走り、会社を守ってきた経営者が、会社を他の誰かに託す、という事実は、会社のみならず、あらゆる関係者にとっても大きな出来事です。

 従業員は勿論、会社関係者たちもザワつき、不安を覚えることが少なからずあると想像できます。

 事業承継は本来、10年から15年程かけ、計画的に進めることが理想です。しかし、そのような会社は少ないのが現状です。

 経営者の体調不良や急死等により、突然、事業承継となることも珍しくはありません。そのような時は、皆の不安は倍増します。

 

 仮に時間をかけ、計画的に後継者を紹介していたとしても、取引先等の不安感は拭えきれない可能性もあります。

 特に、トップダウンで経営者が表舞台にたっていた場合は、会社関係者の不安の色は濃くなるでしょう。

 「本当に大丈夫?」といった感じです。

 この「本当に大丈夫?」をできるだけ少なくする、それが引き継ぎ式です。

 経営者が引き継ぎ式でしっかりと後継者を紹介し、会社関係者とコミュニケーションを取ることで、不安感は軽減されると思います。

 

 ここで少しばかり、引き継ぎ式とは離れますが、私の経験談をお話しします。

 かくゆう私も、前職で経営者の急死を経験しております。

 経営者の急死後、60名ほどいた従業員は、前も後ろも分からない状態で、現場の責任者であった私もこの先どうすれば良いのか、お先真っ暗、と言った感じでした。

 もちろん、取引先も大慌てで私達の会社へ飛んでやってきます。支払いはどうするのか、この先会社はどうなるのか、次々質問を投げかけられ、悲しんでいる余裕はありませんでした。相談する場所もわからず、また、相談できる人もいませんでした。結果、数年後に会社は無くなってしまいました。

 ですので私は、不謹慎だと承知で経営者の皆様にお願いしたいのです。誰にでも訪れる可能性のある、不測の事態。

 万が一に、備えて頂きたいのです。

 そのような思い、経験から、私は今この事業承継という職業を選択させて頂いています。

 

 近年では幸いなことに、相談できる場所や支援機関が整備されてきています。

 もちろん、私どもの大阪事業承継パートナーズも、相談・ご支援させて頂いておりますし、インターネットで検索すれば、近くの支援機関がすぐに見つかります。

 弊所の強みの1つとして、代表、瀧井が弁護士ということ、また瀧井自身がゼロから事務所を立ち上げ、組織を作ってきたことがあげられます。

 そのため、法務的な観点から、万が一のリスクや、対策等(万が一、となると相続が関係してくることが多いでしょう)、コンサルタント視点から、会社再建にまで皆様のお力になれると自負しております。

 他士業、他業界と、社外にも多くの仲間が存在する瀧井です。

 経営者の皆様の様々な問題、悩みをチームで解決させて頂きます。小さな不安でも構いません。是非ご相談ください。こちらからどうぞ。

 

 

⑤社内が一丸になり、業績がUPする

 ③と近いメリットとなります。

 社内で後継者の受け入れがスムーズにいった場合、従業員の協力が得られるのと同時に、会社全体のモチベーションが向上しやすくなります。

 モチベーションが向上することで、会社が一体になりやすく、その結果、業績も向上するわけです。

 近年では、社内イベントなども減少傾向にあり、なかなか社内全員で同じ方向を向く経験はしづらくなっているのが現状でしょう。

 事業承継は娯楽のイベントとは異なりますが、会社の一大イベントには変わりありません。

 事業承継を機に引き継ぎ式を行い、後継者と従業員で共に会社の未来を今一度確認、認識することは、会社全体のためになります。

 ひいては、会社が安定し、業績がUPすることで、地域活性化にも繋がります。これは、社会貢献の一つとも言えますね。

 

 

 

【引き継ぎ式のプランの種類】

 大阪事業承継パートナーズでは、引き継ぎ式を4タイプに分け、ご用意しております。

 会社の規模や、会社や後継者の紹介をどこまで行いたいのか等を基に選択して頂けます。

 

 プレミアムプランにおいては、完全オーダーメイドですので、独自の発想で引き継ぎ式を演出して頂けます。

 引き継ぎ式に時間をかける事が難しい企業の方もご安心下さい。コンパクトなプランもご用意しております。

 また、オプションに記載のないオーダーも是非、ご相談下さい。

 

 引き継ぎ式資料のご希望がございましたら、遠慮なくお問い合わせよりご連絡下さい。

 Web資料にてお送りさせて頂きます。こちらから

 

 

【まとめ】

 引き継ぎ式の開催は、小さな一手間とはなりますが、それに付随するリターンが大きいです。

 すぐに効果は見えなくても、将来的にはきっと、開催してよかったな、と思っていただけるはずです。

 事業承継では、定量的なスキームが注目されやすいですが、目に見えない定性的な気持ちの部分も大変重要になってきます。その目に見えない定性的な部分を手助けしてくれる一つが、引き継ぎ式ではないでしょうか。

 「人」は会社が成長していくためには欠かせない、大事な経営資源の一つです。

 引き継ぎ式開催のベクトルは、「人」に向いています。

 その「人」を大切に思い、事業承継・M&Aを実施していただければ、きっと会社は明るい方向へ進むと思います。

 そのような思いから私どもは、事業承継・M&Aを予定されている方に引き継ぎ式の開催をお勧めさせて頂いております。

 

 二回に渡り、引き継ぎ式について記事にさせていただきました。

 引き継ぎ式のご相談、資料のお求めはこちらからお気軽にどうぞ。

 

 

 大阪事業承継パートナーズでは、事業承継・M&Aだけでなく、会社の組織化、リーダー育成についてもお手伝いさせて頂いております。

 初回相談は無料です。お気軽にお問い合わせ下さい。

 お問い合わせはこちらから。

 

 

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