M&Aとは?最初の一歩
こんにちは。大阪事業承継パートナーズ コンサルタントの岡本です。
本日はよく耳にされているかと思います、M&Aについて簡単に説明させて頂きます。
1 M&Aとその現状
M&Aとは、「Mergers and Acquisitions」の略で、他の会社を合併したり、買収したりする経営手法のことです。
M&Aには「乗っ取り」のようなネガティヴなイメージを持たれている方や、大企業だけの話じゃないの?うちには敷居が高いな、など、身近に感じられないワードかもしれません。
しかし、昨今では中小企業のM&Aが増えているのです。
その背景には、やはり「後継者問題」が大きく影響しています。
後継者問題を解決するため、事業承継の分野でも期待を集めている手法の一つがM&Aです。
2020年版「中小企業白書」ー中小企業庁によると、
日本の企業における中小企業の割合は、約99%で、ほとんどが中小企業です。
中小企業は1999年から2015年の間に約100万社も減少しており、経営者の半分以上は60代以上と高齢化が進んでいます。
その中で、後継者不在の経営者は60代では約5割、70代では約4割、80代以上では約3割となっています。
事業承継がされずに企業が廃業してしまうと、従業員の働き口がなくなって失業者が増えたり、国の経済力が落ちたりしてしまいます。
後継者問題が解決しない場合、経済産業省による試算では、2025年頃までに最大約650万人の雇用と約22兆円分のGDP(国内総生産)が失われるとされていることから、政府も事業承継としてのM&Aに力を入れているのです。
具体的には各所に事業引継ぎ支援センターを設置してM&Aのマッチングを強化したり、補助金や税金面での優遇措置などをとっています。
政府が事業承継支援の一環としてM&Aに積極的に取り組む姿勢を見せていることからも、経営者様にとって近年、M&Aが身近になってきているのでしょう。
※親族内での事業承継は減少しており、従業員や社外の第三者への事業承継が6割を超えているという事実もあります。『中小企業庁調べ』
2 事業承継としてM&Aを考えている経営者がしなければならないこと
では事業承継としてM&Aをお考えの経営者の皆様がまずしなければならないことは何か、それは
①株主の理解を得ること、または株主構成の見直し
②M&Aの専門家に相談すること
③適正な企業価値を知ること
です。
①株主の理解を得ること、または株主構成の見直し
中小企業のM&Aでは、ほとんどのケースで100%の株式譲渡が用いられます。
この株式譲渡を行うには、株主が保有する議決権の3分の2以上の賛成が得られなければ実現できません。
オーナー経営者が株式を100%保有している場合は、問題が起こることは多くありませんが、相続などによって株式が分散されているケースもあり、親戚などが反対する可能性も十分考えられます。
買手にとっては、円滑に事業承継できるかどうかが重要となります。
議決権を確保するためにも、株主構成を見直したり、分散した株式を集約したりと、事前に対策を打っておきましょう。
この時の注意点としては
情報漏洩です。
事業承継型M&Aはできるだけ株主や役員等の守秘性を担保できる限られた関係者だけに話すようにすること。
従業員に事業承継型M&Aついて話してしまうと、他の従業員や取引先に対する情報漏洩の危険性が増え、M&Aが不成立になる確率が高くなる為です。
②M&Aの専門家に相談すること
M&Aには財務や税務、法務といった幅広い専門知識が必要となります。こちらは親族への事業承継と同様、様々な専門家がタッグを組んで臨むことが不可欠です。
ですのでまずは、信頼できる相談先を見つけること。
コスト面も大切ですが、真摯に相談に乗ってくれるかどうかが重要です。
M&Aは検討してから成約するまでに短くとも数か月~1年以上ほどかかるといわれています。
初めてM&Aを行う経営者様の場合は、不安な気持ちになることもあるでしょう。
そんなときに相談をしやすい、安心してサポートを受けられるという点は大きな心の支えとなり得ます。
この時の注意点としては
初めから1社に絞らず、何社かに相談し比較検討した上で決定すること。
企業の特徴や目的に合わせたアドバイスを行ってくれるか、そして本当にM&Aで良いのか、そこまで話し合える相談先が理想です。
これはM&Aを成功させるためには欠かせません。
③適正な企業価値を知ること
気になるのは「いくらで譲渡できるか」ということではないでしょうか。
企業価値評価の方法は「時価純資産価額法」「ディスカウントキャッシュフロー(DCF)法」「類似業種比準法」など複数あります。
(こちらは専門家に依頼し把握する事項となります。)
ただ、売上が成長している企業と安定している企業、衰退している企業では企業の価値が異なり、一律の算定方法で売却価格を割り出すことは難しいものです。
では、経営者様自身が、「適切な価値」を把握するためにはどうしたら良いのでしょうか。
はじめに、自社にどれくらいの利益があり、どんな価値があるのかといった観点で事業を分析してみて下さい。
次に、事業系統図を作成して、仕入れから売上までの流れを図で表し、事業の特徴をつかみましょう。
顧客、販路、製造業者に発注する流れなど、現状のビジネスの商流を整理することで、どこに自社の強み・弱みがあるのか、外的環境にはどんな機会や脅威があるのかが明らかになります。
これらは数字だけで表せない、経営者だからこそできる貴社の分析です。
そしてこれらはM&A時に大変役立つことはもちろん、方向転換する際にも必要になってくる情報なのです。
M&Aをお考えの経営者様は上記の3つから手をつけてみて下さい。
3 さいごに
日々、経営に追われ忙しい経営者の皆様が多いかと思います。
そんな時には是非、大阪事業承継パートナーズへご相談下さい。
まだM&Aの決心がついていない方や、相談先の候補探しをしている、といった経営者様でも大歓迎です。
また、事業承継に関する相談だけでなく、貴社の心配事や悩み事でも構いません。
問題提起、悩み解決を得意としています、代表の弁護士瀧井、とサポート役の岡本、また他にも心強い士業の仲間がお待ちしております。
本日はM&Aとは?まず何をすれば良いのか、という初めの一歩をお話しさせて頂きました。
続きはまた次回の記事にて・・・
本日もありがとうございました。
現在、大阪事業承継パートナーズでは初回相談は無料にて承っております。
お気軽にお問い合わせください。
お問合せはこちらから
↓
関連する記事